2020年7月10日金曜日

しなやかに英語名言暗記17 サミュエル ジョンソン: Integrity without knowledge

Integrity without knowledge is weak and useless, and knowledge without integrity is dangerous and dreadful.

Samuel Johnson

現代英文訓読法で

和訳:知識のない誠実さは弱くて役に立たない。そして、誠実さのない知識は危険で恐ろしい。

integrity /ɪntéɡrəti/
名詞U
1 誠実さ, 高潔さ; 誠意; 品位
▸ artistic [journalistic] integrity
芸術家[ジャーナリスト]としての良心
▸ one's lack of integrity
けじめのなさ.

dreadful /drédf(ə)l/
形容詞more ~; most ~⦅主に英⦆
1 〈物事人が〉とても悪い, ひどく不快な, 嫌な(→very副詞1語法(2))
▸ do a dreadful thing
ひどい事をする.
2 〖名詞の前で〗とんでもない, 大変な (!望ましくない意味の名詞を強めて)
▸ a dreadful mistake
ひどい間違い.
3 〈人が〉体調がよくない; 悩んでいる
▸ She looks dreadful.
彼女は調子がよくないようだ.
4 〖通例名詞の前で〗恐ろしい.


サミュエル・ジョンソンSamuel Johnson1709年9月18日(ユリウス暦9月7日) - 1784年12月13日)は、イングランド文学者詩人批評家文献学者)。「英語辞典」(1755年)の編集で知られる。
18世紀英国において「文壇の大御所」と呼ばれた。親しげに「ジョンソン博士(ドクター・ジョンソン)」と称される。その有名な警句から、しばしば「典型的なイギリス人」と呼ばれる。主著に『英語辞典』、『詩人列伝』、『シェイクスピア全集』(校訂・注釈)など。

生涯
イングランド中部のリッチフィールドに生まれる。父は小さな書店主であった。
少年期にわずらった結核によって、片耳が聞こえず、片目は見えず、頸には瘰癧(king's evil)があった。オックスフォード大学で学ぶが家が貧しかったため中退し、故郷に戻り教員になった。1735年、20歳年上で未亡人のエリザベス・ポーター(en:Elizabeth Johnson (died 1752) 1689-1752年)と結婚。
1737年、ロンドンに出て、悲劇を書いたり、新聞への寄稿を行った。1746年に「ザ・クラブ」創設に参加。また同年「英語辞典」の刊行計画を公表した。アカデミー・フランセーズがフランス語辞典(1694年)を完成させるのに40年かかったことから、個人で行うのは無理だと考えられたが、1755年に「英語辞典」2巻を完成させた。この業績によりオックスフォード大学より文学修士
1759年、小説『ラセラス』を執筆。1763年、30歳年下のジェイムズ・ボズウェルと知り合い、以後交友を結んだ。1765年、シェイクスピアの戯曲集を刊行。1776年に法学博士
1784年に逝去。

英語辞典
この時代の辞典に不満があったロンドンの本屋業界が1746年6月18日の朝 1,500ギニー(2018年の円換算で約3千万円)でジョンソンと執筆依頼契約した[1]。こうして生まれたのが『英語辞典』A Dictionary of the English Language[1]である。編纂にあたりパトロンとしてチェスターフィールド卿を頼ったが断られ、独力で完成させた。
『英語辞典』には以下に示すような皮肉に富んだ語釈も含まれていたが、これらは第2版以降で修正されていることが多い。
  • oat(オート麦)=穀物。イングランドでは一般に馬に与えられ、スコットランドでは人が食べている[2]エンバクを参照)。
  • tarantula(タランチュラ)=昆虫。これに咬まれると音楽以外に治療法はない[3]
  • lexicographer(辞書編集者)=辞書を書く人。文章を書き写し、言葉の意味を説明するという仕事をこつこつとこなす無害の人(a harmless drudge)[4]
  • dull(退屈な)=活力のない、楽しくないこと。例:辞書作りは退屈な仕事だ。
  • fart(屁)[5]=体の後ろから空気を吹き出すこと。
As when we a gun discharge, 「大砲を発射する時のように
Although the bore be ne'er so large, ただし口径はさほど大きくはない
Before the flame from muzzle burst, 砲口から火を噴く前に
Just at the breech it flashes first; 砲尾で爆発
So from my lord his passion broke, こうして閣下は癇癪を起こされ、
He farted first, and then he spoke. Swift. 屁を一発、それから口を開かれた」(スウィフト
  • patron(パトロン)=支持し、擁護し、援助する人。たいていは尊大な態度で保護し、お追従という代償を得る見下げ果てた人間。

クラブ向きの男
ジョンソンは "Clubbable man"(クラブ向きの男)と呼ばれ、クラブでの談論風発を好んだ。生涯にいくつかのクラブに加入しているが、特に有名なのは1764年にジョシュア・レノルズの呼びかけで創設されたザ・クラブ(文学クラブThe Club)である。創立メンバーはレノルズ、ジョンソン、エドマンド・バークオリヴァー・ゴールドスミスら9人で、後にボズウェル、デイヴィッド・ギャリックen:David Garrick。俳優)、エドワード・ギボンアダム・スミスらが加わり、ジョンソンの晩年には35人程になった。週1回の夜、居酒屋(tavern)で食事の後に文学談義などを楽しむ集まりで、機知に富んだ話の得意なジョンソンが会話の中心だった。

エピソード
  • 弟子のスコットランド人ボズウェルによる『サミュエル・ジョンソン伝』は数々の警句で知られ晩年のジョンソンを生き生きと描いており、人物伝の古典大著とされる。
  • ロンドンの高等法院近くにジョンソンが暮らし「英語辞典」を完成させた家がジョンソン博士の家として保存されている。
  • リリアン・デ・ラ・トーレの推理小説『探偵サミュエル・ジョンソン博士』(中川みほ子訳、論創社、2013年)では、その博識と話術によって事件を解決してゆく。

語録
  • 「腐敗した社会には、多くの法律がある。」
  • 「政府は我々を幸せにすることはできないが、惨めな状態にすることはできる。」
  • 「結婚は多くの苦悩を生むが、独身は何の喜びも生まない。」
  • 「あらゆる出来事のもっともよい面に目を向ける習慣は、年間1千ポンドの所得よりも価値がある。」
  • 「彼の死を悲しんではならない。彼のようなすばらしい奴と出会えたことを喜ばなくてはならない。」(「彼」が誰なのかは不明)
  • 「過ぎ行く時を捉えよ。時々刻々を善用せよ。人生は短き春にして人は花なり。」
  • 「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ。ロンドンには人生が与え得るもの全てがあるから。」(ジョンソンの言葉で最もよく引用される言葉)
  • 「愛国主義は不埒なやつらの最後の隠れ家だ。」
この言葉は1775年4月7日の夕方にジョンソンが述べたものである[6]。広く信じられているのとは異なり、この言葉は愛国主義一般に関するものではなく、スコットランド出身の愛国的な政治家第3代ビュート伯爵ジョン・ステュアートとその支持者、さらにはビュートのイングランド系ではない出自につけこもうとする政敵たちが「愛国主義」という言葉を乱用していたことが背景にあり、とくにジョンソンはビュート伯爵に敵対して愛国をかかげていたジョン・ウィルクスに対して非常に批判的であった[7]。ジョンソンは「自称愛国者」一般に対して批判的だったが、「真の」愛国主義と自らが考えるものについては評価していた[8]。愛国主義に真贋を定める発想は前年1774年から既に見られ、この時ジョンソンは「アメリカに対する権利侵害などという馬鹿げた主張を正当化する者は愛国者ではない。(中略)植民地は英国の保護のもとで安定し、英国の憲章によって統治され、そして英国の武力によって防衛されてきたのだ。」と語り、ジョージ・ワシントン率いる独立運動家を似非愛国者として痛烈に批判している[9]

覚えられましたでしょうか



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