2020年8月21日金曜日

症例13 骨密度の多い70代 女性



 北見 留辺蕊町 北の森水族館で いとう
骨粗鬆症 ケースレーポート
(本人が特定されないよう、検査時期や骨密度を若干変えております)

71歳 女性

骨密度

当院では骨密度を、腰椎、両大腿骨頸部の3箇所で測定しています。

その結果を下図に示します。



数字(%)は20代、30代の女性の骨密度の平均を100%とした場合、本人の骨密度が何%であるかを示しています。

60%以下を骨粗鬆症。
60-70%を骨減少状態といい、「気をつけていきましょう」という評価です。



ワーズとは
 大腿骨の頸部は骨密度が均一に分布していません。
 つまり、骨密度が密なところと疎(あまりない)なところがあります。
 上の図の、黄色い三角形の部分は骨密度が疎であり、特別に「ワーズ」と言われています。
 ただこの「ワーズ」に関する専門家の意見は定まっていません。
 理由として、測定者(レントゲン技師)によって測定値がばらける傾向があるとのこと。
 当院では、一人のレントゲン技師がすべて撮影しておりますので、値は安定しているものと考えています。
 私はこの値も重く見ております。

 さて。この患者さん。
 骨密度は、腰椎が81% 
 右の大腿骨頸部が89%
 右の大腿骨頸部が91%
 高い数字がでております。骨密度は十分と思います。
 
 また、ワーズもかなり高いと考えます。
 骨が均一に分布しており、大変良いことと考えています。

 身体能力
 骨粗鬆症は骨密度だけではなく、身体能力、体力などからも判定しなければいけません。

握力を測定しました。 右 24kg     左 20.5kg
 70歳を超えた時点で平均が20k以上あれば上等です。
 このような方は長生きする、というデータもあります。 

片足で立っていただくと、60秒 立つことができました。
バランス感覚もかなりよろしいと思います。

臥位での体のソリを測定すると 19cm でした。



 これは背筋力をみています。
 高齢になって背中が丸まってくる大きな原因の一つが、背筋力の低下です。
 背筋力は常に鍛えておく必要があります。
 試しに床の上にうつぶせに寝て、体を反らしてみてください。
 意外とできないものではないか、と思います。
 若い時にはもっとできたのになあ、とお思いになるかもしれません。
 しかし、このくらい出来たら、上等です。
 もっと鍛えていきたいものです。

食事 栄養
 当院では、食事の状況をアンケートをとって調査しております。
 骨に関する栄養状態をチェックするためです。

この方の1日摂取量
 カルシウム 855 mg  

 ビタミンD   205 IU(国際単位)

 ビタミンK 723μg

 カルシウムは1日600-800mg 摂取すべきと推奨されています。
 ビタミンD, ビタミンKは、200-300以上摂取すべきと推奨されています。

 この方は大変良い食生活をされていると思います。
 カルシウムは1日600-800mg摂取することが勧められております。

総合所見
骨密度は十分でした。
また、握力も強く、バランス能力もよろしいです。
食欲も旺盛でです。
結局のところ、「元気が良い」というのは、体力、筋力があって、食欲があることでると考えています。
この方は、中学の時にバスケットをしていましたが、以来運動はあまりされていない方。
それでも高い骨密度を有し、運動の力も良い。
 やはり、生まれ持ったものが大きいものと考えます。
 骨粗鬆症には、生来、生まれ持ったものが大きく影響することは確かなようです。
 また、身体機能も然りです。
 この方は骨粗鬆症の薬は飲む必要がないとしました。



症例2 81歳女性 私の母です





 

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