症例9 骨粗鬆症の薬を使い分け、骨密度を維持している81歳女性
長年、当院で骨粗鬆症の治療を行っている女性。食事はきちんと摂られています。スポーツ、運動もかなりやっている方。中学のときには全国大会も経験されています。40歳から週に2-3回ダイスの練習をされていました。
ところが平成8年に右大腿骨頚部骨折を受傷されました。スポーツを長年してきましたが、骨密度はあまり生まれつきというべきなのでしょうか。あまり高いほうではないようです。骨折を機会にしっかりと治療したいものです。
平成14年から当院で本格的に治療しております。骨密度はそれほど多くない方なので最初はベネットの1日1回の薬を使用。16年まで飲んでいただき、骨密度は増えました。
17年7月に少し骨密度が減ったので、ボノテオという新型の薬に切り替えました。これで持ち直しすのですが、やはり寄る年波にはかなわないものです。
29年に減少傾向を認めたので、プラリアという半年に一回の皮下注射の薬で治療しています。この薬は強力です。ただ、止めてしまうと急に骨密度が低下するので6ヶ月に1度、きちんと射っていただく必要が絶対にあります。骨密度は年齢とともに減少するものです。
この方の場合、平成14年に60%前後でしたので、お薬を何も飲まなかったら、40%代まで低下していると思います。21世紀に入り骨粗鬆症の治療はだいぶ進歩しました。60歳以上の方はきっちりと治療されるのがよろしいかと思います。
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