2020年4月13日月曜日

まんが 3分で分かるPCR検査の原理と実際

おはようございます。

コロナの蔓延がひどいです。

コロナといえばPCR検査。
しかし、これは万能ではない。
「万能」というのは、コロナを持っていたら100%検査で陽性と出て、コロナを持っていなかったら100%陰性とでる。
 また、検査で陽性であれば、即100% コロナの感染者であり、検査で陰性であれば、100%大丈夫。それを万能で理想の検査ですがこのような検査は世の中にありません。

 今日はPCR検査の原理について簡単にご説明したいと思うのです。
 PCR検査の原理を理解すれば、コロナ肺炎に関して知識がより深まると思います。
 テレビの報道を聞いていると、不安が深まります。
 しかし「敵を知り己を知れば百戦うからず」(孫氏兵法 謀攻編)とも申します。

 これを知れば、なぜ感染していなくてもPCR検査で陽性と出てしまうのか、あるいは、逆にPCR検査が陰性でもコロナに感染している人もいる、その理由を多少理解していただけるのではないかと思い、この記事を書きました。


 遺伝子は、アデニン、グアニン、シトシン、チミン という4種類の塩基で構成されています。この組み合わせにより、いろいろなタンパク質を合成し、ひいてはあるものは眼の硝子体になり、あるものは肝臓になり、あるものは膝の軟骨になります。

 アデニンにはチミンが結合し、グアニンにはチミンが結合します。

 そのようにして、DNAは複製されていきます。

 ウイルスとは遺伝子と同じ構造です。細胞もありません。

 ウイルスに感染した、とは、そのウイルス遺伝子(ウイルスと呼ぶ)が我々の細胞に入ってきて、遺伝子の中に勝手に入って、そこで悪さをするわけです。

ウイルスはどのようにして我々の体(遺伝子)の中に入るのか
ウイルスが我々の細胞の遺伝子への棲みつき方を漫画で示します。

1コマ目:いつもの日常。細胞の核の中に遺伝子があります。


2コマ目:そこにコロナウイルスがやってきます。何をするのでしょうか



3コマ目:遺伝子の一部をカットします。



4コマ目:ここに勝手にウイルスが入るわけです。あとは細胞の中で何食わぬ顔で増やさせてもらいます。変な遺伝子ですから細胞は大方死滅します。そしたら、また、体をめぐり他の細胞に入って行って、そこの核の中にある遺伝子に棲みつきます。

 
PCR検査とはどのようなものなのか
 さて、PCR検査では、プライマーを用います。
 プライマーとは・・・コロナウイルスの遺伝子の中で特徴的な部分の約20個の塩基配列の部分を選び、それとくっつく(これを相同、と呼ぶ)遺伝子を人工的に実験室内で作製します。これがプライマーです。

 患者さんの鼻の粘膜を綿棒で採取して、その粘膜細胞を採取します。
 まずこの中に含まれている遺伝子を単離精製します。
 コロナの患者さんではここにコロナのウイルスが勝手に棲みついているわけです。

 その部分にこのプライマーがくっつくわけです。

 そしてPCR という機械にかけ、その部分を増幅し(増やして)、他の部分は捨て去る。

 コロナがあれば、これが増幅し、「陽性」と診断され、このようにPCRで増幅してもコロナがなければ何もないので「陰性」と診断されます。

 


図1:コロナ感染 あり  PCR検査 陽性 (真陽性)
プライマーが遺伝子のコロナウイルスの特定の部分と結合して、
PCRで増幅され「陽性」と出た。





図2:コロナ感染 あり PCR 陰性 (偽陰性)

実はコロナ感染があるのだが、PCR検査は陰性。このようなものを「偽陰性」と呼ぶわけです。このようなことが起こるのにはいろいろな原因があります。
 ひとつは現場で患者さんから、粘膜組織をうまく取れなかった場合。
 現場も大変なのです。医療従事者も感染は怖い。しかも、ゲホゲホすごい咳をされている方もたくさんいらっしゃる。そこへ鼻へ綿棒を入れて擦ると大きくくしゃみをされる場合もある。まあ、とにかくいろいろな原因があるわけですが、粘膜細胞がうまく取れなければ、ウイルスは検出できません。

 あと、遺伝子は絵のように一本の紐のように存在しているのではありません。くしゃくしゃに絡まって、ダマダマののようになり、糸玉のようになっている場所もある。うまくプライマーが結合できない時もあります。

 もうPCR検査は手仕事ですから、うまく、遺伝子が単離できずにゴミが混じってしまう時もあれば、逆に、単離する過程で、遺伝子が失われてしまう場合もある。

 いろいろな理由から、ウイルスがあるのに検出できずに陰性と判定されたり、検体やウィルスそのものがなかったりして陰性となってしまうわけです。



図3:コロナなし しかし、PCRは陽性(偽陽性)

ウイルスの特徴的な構造、つまり塩基配列の部分と相同なプライマーを作るわけです。
プライマーの塩基は約20個。
 しかし、人の遺伝子は長いものです。コロナと似たような構造の部分がありそこに結合する場合もあります。こうなると、コロナではないのに、「陽性」と判定されます。




図4:コロナなし PCR陰性(真陰性)

後記
PCR検査について少しお分りいただけだでしょうか。
私は一介の整形外科医です。
呼吸器内科医でもなければ、遺伝子の専門家でもありません。
しかし若い頃多少、生化学の研究に従事したことがありますが、遺伝子に関しては当時、最先端のもので、私はちょっと齧った(かじった)だけです。
ゆえにこの記事の記述は非常に大雑把であります。
誤り、とまではいかなくても、10のうち8, 9は正しいが、例外もあるぞ、ということもあると思います。
 ここではまずは分りやすさを重視しました。
 また、何か至らぬところがあればご指摘いただければ幸いです。
(令和2年4月13日)

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