45) In that terrible battle of Sumano-ura, (1184 A. D.) which was one of the most decisive in our history, he overtook an enemy and in single combat had him in the clutch of his gigantic arms.
46) Now the etiquette of war required that on such occasions no blood should be spilt, unless the weaker party proved to be a man of rank or ability equal to that of the stronger.
47) The grim combatant would have the name of the man under him; but he refusing to make it known, his helmet was ruthlessly tom off, when the sight of a juvenile face, fair and beardless, made the astonished knight relax his hold.
48) Helping the youth to his feet, in paternal tones he bade the stripling go: "Off, young prince, to thy mother's side! The sword of Kumagayé shall never be tarnished by a drop of thy blood. Haste and flee o'er yon pass before thine enemies come in sight!"
49) The young warrior refused to go and begged Kumagayé, for the honour of both, to dispatch him on the spot.
50) Above the hoary head of the veteran gleams the cold blade, which many a time before has sundered the chords of life, but his stout heart quails; there flashes athwart his mental eye the vision of his own boy, who this self-same day marched to the sound of bugle to try his maiden arms; the strong hand of the warrior quivers; again he begs his victim to flee for his life.
51) Finding all his entreaties vain and hearing the approaching steps of his comrades, he exclaims: "If thou art overtaken, thou mayst fall at a more ignoble hand than mine. O thou Infinite! receive his soul!"
52) In an instant the sword flashes in the air, and when it falls it is red with adolescent blood.
53) When the war is ended, we find our soldier returning in triumph, but little cares he now for honour or fame; he renounces his warlike career, shaves his head, dons a priestly garb, devotes the rest of his days to holy pilgrimage, never turning his back to the West where lies the Paradise whence salvation comes and whither the sun hastes daily for his rest.
現代英文訓読法で
45
私の訳:我が国の歴史で最も決定的な戦の一つであるところの須磨の浦の戦い (西暦1184年)のその激戦の最中に彼は一人の敵に追いつき、格闘戦で彼を彼のたくましい腕の中に羽交い締めにした。
clutch1 /klʌtʃ/
名詞複~es /-ɪz/ C
1 (自動車などの)クラッチ(→car )
▸ engage [let in] the clutch
クラッチを入れる
▸ a clutch pedal
クラッチペダル.
2 〖~es〗(人の)手中; 支配
▸ have A in one's clutches
A〈人〉を意のままにする
▸ save the child from the clutches of the kidnapper
誘拐犯の手中から子供を救う.
3 〖単数形で〗しっかり握ること.
4 ⦅主に米⦆クラッチバッグ(clutch bag)〘腕に抱える小型バッグ〙.
5 ⦅米くだけて⦆危機, ピンチ
▸ when it comes to the clutch
困った時には.
combat /kɑ́(ː)mbæt|kɔ́m-/
〖com(共に)bat(戦う)〗
名詞複~s /-ts/
1 U «…との/…間の» 戦闘 «with, against/between»
▸ get injured in combat
戦闘で負傷する
▸ mortal [ground] combat
死闘[地上戦]
▸ a combat zone
〘軍〙作戦地帯.
2 C(具体的な)戦い, 争い, 論争.
overtake /òʊvərtéɪk/
〖over(超えて)take(取る)〗
動詞~s /-s/ ; -took /-tʊ́k/ ; ~n /-téɪk(ə)n/ ; -taking
他動詞
1 ⦅主に英⦆〈乗り物人など〉を追い越す, 追い抜く
▸ The fighter jets overtook the planes in front of them.
ジェット戦闘機は前方の飛行機を追い越した.
2 〈人物が〉(規模性能数量などで)〈相手〉に勝る, …をしのぐ
▸ Britain was overtaken economically by the U.S.
英国は経済的に米国に追い越された.
3 ⦅文⦆〈疲労感情不幸などが〉(突然に)〈人〉を襲う; 〖be ~n〗 «…に» 見舞われる «by»
▸ a family overtaken by tragedy
悲劇に見舞われた家族
▸ beovertaken by events
(急な状況の変化で)〈人考え対策などが〉もはや役に立たなくなる, 手遅れになる.
gigantic /dʒaɪɡǽntɪk/
→giant
形容詞more ~; most ~
〈物が〉並はずれて大きい, 巨大な; 〈事程度などが〉ものすごい; 〈人などが〉巨人のような
▸ a gigantic 100-year-old tree
樹齢100年の巨木
▸ a gigantic success
とんでもない大成功.
矢内原忠雄訳: 45) 須磨の浦の激戦(西暦1184年)は我が歴史上最も決定的な合戦の一つであったが、その時彼は一人の敵に追い駆け、逞しき腕に組んで伏せた。
46
私の訳:当時は戦争の礼儀作法は、このような場合、血を流すべきではない、ということになっていた。つまり、もし負けた方が、勝った方の者の身分、能力と等しく者ではないと言うことであれば、血を流すべきではない。(血を流さない、つまり殺さない)
etiquette /étɪkət|étɪkèt, -̀--́/
〖<フランス; 語源は「小さな札(ticket)」; 宮廷儀式の作法を記した札を賓客に配ったことから〗
名詞U
1 (社会における)礼儀(作法), エチケット (!個人の礼儀作法はmanners)
▸ driver's etiquette
ドライバーのマナー.
2 (仕事上の)道義, 礼儀; 倫理
▸ medical etiquette
医療上の倫理.
spilt /spɪlt/
動詞
⦅主に英⦆spill1の過去形過去分詞.
spill1 /spɪl/
〖語源は「殺す; 滅ぼす」〗
動詞~s /-z/ ; ~ed /-d/ , ⦅主に英⦆spilt /-t/ ; ~ing
他動詞
1 〖~ A (+副詞)〗(誤って)A〈液体など〉をこぼす; A〈袋箱などの中身〉をまき散らす, ばらまく(out) (!副詞は場所などの表現)
▸ spill coffee on [down] one's shirt
シャツにコーヒーをこぼす
▸ spill (out) the coins onto [all over] the table
テーブルに[一面に]コインをばらまく.
2 ⦅主に文⦆〖~ A+副詞〗A〈光〉をあふれさせる, (大量に)注ぐ (!副詞は方向場所の表現) .
3 ⦅くだけた話⦆〈秘密など〉を漏らす, ばらす.
4 ⦅かたい書/主に文⦆〈血など〉を流す (!kill, woundなどの婉曲表現) .
5 ⦅話⦆〈馬車などが〉 «…から» 〈人など〉を転落させる, 振り落とす «from, out of» .
6 〘海〙〈帆〉から風を抜く; 〈風〉を抜く.
now /naʊ/ (!一部の用法を除いて一般に強勢を受けない)
副詞比較なし【時】
5 (物語や過去時の説明で)その時(に)は, 今や (!その場にいる人物の視点から見た「現在時」を表す)
▸ I had always felt a vast distance from my teacher, but now I felt closer to him.
私はいつも先生に大変な距離を感じていたが, その時はより身近に感じられた
▸ By now some guests had already left.
その時までにはすでに帰った客もいた.
矢内原忠雄訳: 46 - 48) かかる場合組み敷かれたる者が高き身分の人であるか、もしくは組み敷いた者に比し力量劣らぬ剛の者でなければ、血を流さぬことが戦の作法であったから、この猛き武士は己の組み敷ける人の名を知ろうと欲した。
しかし名乗りを拒むので、兜を押しあげて見るに、髭もまだなき若者の美麗なる顔が現われた。武士は驚き、手を緩めて彼を扶け起し、父親のごとき声をもってこの少年に、「行け」と言った。「あな美しの若殿や、御母の許へ落ちさせたまえ、熊谷の刃は和殿の血に染むべきるのならず、敵に見咎められぬ間にとくとく逃げ延びたまえ」。
47
私の訳:冷酷な戦闘者は彼の下のその男(相手)の名前を欲した。しかし彼は名前を知られることを拒むので、彼の兜を荒々しく取り払った。
(直訳)すると綺麗で髭も生えていない幼い顔の光景はその驚いた武士をして彼の押さえを緩ませしめた。
(意訳)すると綺麗で髭も生えていない幼い顔が現れた。武士は驚き、押さえていた彼の腕の力を緩めた。
grim /ɡrɪm/
〖原義は「激しい(fierce)」〗
形容詞~mer; ~mest
1 〈状況知らせなどが〉厳しい; 残酷な, 容赦ない; 〈事実などが〉厳然とした
▸ grim prospects
厳しい見込み
▸ paint a grim picture of A
A〈事など〉の現状を厳しくとらえる.
2 〈人様子などが〉険しい, 厳格な; 〈決意などが〉断固とした, 不屈の
▸ a grim (look on one's) face
険しい顔
▸ The future looks grim.
見通しは険しい.
3 〈場所建物などが〉不快な, 気のめいる, 醜い; 〖通例名詞の前で〗気味の悪い, ぞっとする〈笑顔など〉
▸ the grim, gray building
汚らしい灰色のビル.
4 ⦅くだけて⦆〖be ~〗〈人が〉気分が悪い(ill).
5 ⦅主に英くだけて⦆〖通例be ~〗〈物などが〉質[出来]の悪い.
combatant /kəmbǽt(ə)nt|kɔ́mbət-/
名詞
C〖通例~s〗戦闘員[部隊].
形容詞
戦闘(態勢)の.
ruthless /rúːθləs/
形容詞more ~; most ~
«…の点で» 〈人行為などが〉手段を選ばない; 容赦ない, 無情な, 無慈悲な; 〈決断などが〉断固とした «in»
▸ a ruthless politician
冷酷な政治家
▸ be ruthless in business
仕事には情け容赦しない
▸ work with ruthless efficiency
あくまでも効率優先でやる.
béardless
形容詞
〖名詞の前で〗あごひげ[返し]のない.
fair1 /feər/ (!fareと同音)
〖原義は「美しい」〗
副fairly
形容詞~er /férər|féərə/ ; ~est /férəst|féərɪst/
7 ⦅文/古⦆〈乙女町などが〉麗しい, 美しい; ⦅古⦆優しい.
Tom /tɑ(ː)m|tɔm/
名詞
1 トム〘男の名; Thomasの愛称〙.
2 C⦅米くだけてけなして⦆白人(社会)に屈従的な黒人(Uncle Tom).
この場合の訳が難しい。
兜を外そうとしないこの男のことを、男だからTom。また、自分との戦闘で負けて押さえ込まれて屈服したからそのような意味を込めてtomという言葉を著者は当てたのではないかと思う
astónished /-t/
形容詞
〈人が〉 «…に/…して/…ということに» 非常に驚いて «at, by, with/to do/that節» ; 〈表情などが〉非常に驚いた(→surprised類義)
▸ I was astonished at [to hear] the news.
私はその知らせにとても驚いた
▸ before everyone's astonished eyes
みんなが仰天する目前で.
矢内原忠雄訳: 46 - 48) かかる場合組み敷かれたる者が高き身分の人であるか、もしくは組み敷いた者に比し力量劣らぬ剛の者でなければ、血を流さぬことが戦の作法であったから、この猛き武士は己の組み敷ける人の名を知ろうと欲した。
しかし名乗りを拒むので、兜を押しあげて見るに、髭もまだなき若者の美麗なる顔が現われた。武士は驚き、手を緩めて彼を扶け起し、父親のごとき声をもってこの少年に、「行け」と言った。「あな美しの若殿や、御母の許へ落ちさせたまえ、熊谷の刃は和殿の血に染むべきるのならず、敵に見咎められぬ間にとくとく逃げ延びたまえ」。
48
私の訳:若者を助けて立たせて、父親のような声で彼は若武者に行くようにと命じた。「落ち延びよ。若殿よ。あなたの母親のところへ。熊谷の刃(やいば)はあなたの血の雫によって決して汚されるものではない。急がれよ、そして、逃げよ。あなたの敵が見えるところに来る前にあちらの小径を通って逃げよ」
bade /bæd, beɪd/
動詞
bidの過去形.
他動詞
1 〈人が〉(競売で) «…に» 〈金額〉をつける «for»
▸ They bid five dollars for that chair.
彼らはそのいすに5ドルの値をつけた
▸ What am I bid for this old violin?
この古いバイオリンにはいくらの値がつきますか (!競売人の呼びかけ; 主語Iはbidの間接目的語に相当→for 1b文法) .
2 〘トランプ〙〈競り札〉を宣言[ビッド]する.
3 ⦅かたく文⦆〖~ A B/B to A〗〈人が〉A〈人〉にB〈あいさつ別れの言葉〉を言う, 述べる
▸ bid the host farewell ≒bid farewell to the host
家の主人にいとまごいをする.
4 ⦅文古⦆ «…するよう» 〈人〉に言いつける, 命じる «to do» (!現在ではtell, orderなどの動詞を使う方が普通)
▸ I bade him (to) enter the room.≒ He was bidden to enter the room.
私は彼に入室するように言った.
stripling /strɪ́plɪŋ/
名詞
C青二才, 青年(youth), 若輩.
tarnish /tɑ́ːrnɪʃ/
動詞
他動詞
1 〈名誉印象など〉を傷つける, 汚す.
2 〈金属など〉の光沢を失わせる[曇らせる], 変色[退色]させる.
自動詞
光沢を失う, 変色[退色]する.
o'er /ɔːr, oʊər/
前置詞副詞
⦅詩やや古⦆=over.
yon /jɑ(ː)n|jɔn/ (!⦅古⦆)
形容詞副詞
=yonder.
代名詞
あちら[あそこ]の物[人].
flee /fliː/ (!fleaと同音)
〖語源は「飛んで逃げる(fly)」〗
名flight2
動詞~s /-z/ ; fled /fled/ ; ~ing
自動詞
1 ⦅書⦆ «場所危険などから/…へ» (すばやく)逃亡する, 逃れる «from/to, into»
▸ My family were forced to flee from our home in Iraq.
家族はイラクの家から避難せざるをえなかった.
2 〈時間が〉過ぎ去る; 〈ほほえみなどが〉(たちまち)消える.
他動詞
〈場所災害など〉から逃げる; …を逃避する.
thine /ðaɪn/
代名詞⦅古詩方言⦆
1 〖単複両扱い〗なんじのもの(yours) (!代名詞thouの所有格) .
2 〖形容詞的に〗なんじの (!母音またはhで始まる語の前で用いる; →thy) .
thy /ðaɪ/
代名詞
⦅古詩方言⦆なんじの(your) (!二人称thouの所有格で, 母音やhで始まる語の前ではthineを用いる) .
to one's féet
立っている状態へ(↑on one's feet (1))
▸ get [rise] (slowly) to one's feet
(ゆっくり)立ち上がる
▸ spring [struggle, climb] to one's feet
すっくと[やっとのことで]立ち上がる
▸ jump to one's feet
飛び起きる
▸ raise [bring] A to A's feet
A〈人〉を立ち上がらせる.
矢内原忠雄訳: 46 - 48) かかる場合組み敷かれたる者が高き身分の人であるか、もしくは組み敷いた者に比し力量劣らぬ剛の者でなければ、血を流さぬことが戦の作法であったから、この猛き武士は己の組み敷ける人の名を知ろうと欲した。
しかし名乗りを拒むので、兜を押しあげて見るに、髭もまだなき若者の美麗なる顔が現われた。武士は驚き、手を緩めて彼を扶け起し、父親のごとき声をもってこの少年に、「行け」と言った。「あな美しの若殿や、御母の許へ落ちさせたまえ、熊谷の刃は和殿の血に染むべきるのならず、敵に見咎められぬ間にとくとく逃げ延びたまえ」。
49
私の訳:その若い武士は行くことを拒絶した。そして熊谷に双方の名誉のために即座に彼を討つようにと乞うた。
dispatch⦅英⦆des- /dɪspǽtʃ/
動詞~es /-ɪz/ ; ~ed /-t/ ; ~ing
他動詞
1 ⦅かたく⦆ «…へ» 〈使者軍隊乗り物など〉を派遣する, 送る(send) «to»
▸ dispatch helicopters [cameramen]
ヘリコプター[カメラマン]を派遣する.
2 ⦅かたく⦆ «…へ» 〈手紙小包文書など〉を発送する, 急送する, 投函する «to»
▸ dispatch a letter [telegram]
手紙[電報]を出す[打つ].
3 ⦅かたく⦆(容易に)〈対戦相手〉を打ち負かす(beat); (手早く)〈仕事食事など〉を済ます, 終える.
4 ⦅やや古遠回しに⦆〈人動物〉を殺す.
on the spót
1 即座に, すぐに(immediately)
▸ decide (right) on the spot
即決する.
2 その場[現場]に[で].
矢内原忠雄訳: 49) 若き武士は去るを拒み、双方の名誉のためにその場にておのれの首を打たれよと、能谷に乞うた。
50
私の訳:その武者の白髪頭の上には冷たい刃が光っていた。その刃は以前、幾多も生命の線を(玉の緒を)断ち切ったのである。しかし、彼の強い心はたじろいでいた。また、彼の息子の光景が彼の心の眼を横切るようにそこに点じた。彼の息子はこのまったく同じ日に彼の初陣を試すために法螺貝の音にしたがって行進していた光景がである。その武者の強い腕はかすかに震えていた。再び彼は彼の獲物に(敵の若武者に)彼の命のために逃げるように乞うた。
hoary /hɔ́ːri/
形容詞⦅やや古⦆
1 〖通例名詞の前で〗とても古い, 古めかしい; 古くてなじみ深い〈問題など〉.
2 ⦅文⦆〖通例名詞の前で〗(老いて)白い〈髪〉.
3 〈人が〉白髪の.
gleam /ɡliːm/
動詞~s /-z/ ; ~ed /-d/ ; ~ing
自動詞
1 (→shine自動詞類義)
a. 〈物(の表面)光歯などが〉 «…の中で/…に映って» (白っぽく)かすかに光る[輝く] «in/on»
▸ Her ring gleamed in the moonlight.
彼女の指輪は月光の中で淡い光を放っていた.
b. «…の中で/…があって/…を背景に» (きれいに)きらりと[ぴかぴかに]光る, 映える; 〖~ C〗輝いてC〈状態〉になる (!Cは形容詞) «in/with/against»
▸ The castle gleamed white against the blue ocean.
その城は青い海を背景に白く輝いていた.
2 〈目表情などが〉【喜び興奮などで】輝く «with» ; 〈感情希望などが〉【目表情に】ちらりと現れる[見える] «in» .
stout /staʊt/
〖語源は「大胆な」〗
形容詞~er; ~est
1 〈人などが〉どっしりした, 太った, かっぷくのいい(→fat類義)
▸ a stout face [body]
ふっくらした顔[体]
▸ a short, stout man
背の低いずんぐりした男.
2 〖通例名詞の前で〗頑丈な, 強い, がっしりした〈物など〉
▸ stout boots
頑丈なブーツ
▸ stout brown paper
丈夫な茶色の紙.
3 ⦅かたく⦆〖通例名詞の前で〗勇敢な(brave), 不屈の, 頑強な, 断固とした〈行動態度など〉
▸ a stout supporter of the Democratic Party
熱心な民主党支持者.
sunder /sʌ́ndər/
動詞
他動詞
⦅文⦆…をずたずたに切る[分離する] (!しばしば受け身で) .
quail2
動詞
自動詞
⦅文⦆ «…に» おじけづく, たじろぐ, おののく, 尻込みする «at, before» .
athwart /əθwɔ́ːrt/
副詞⦅文⦆
1 (斜めに)横切って; 〘海〙(船体を)横切って.
2 意に反して, 逆に.
前置詞⦅文⦆
1 …を(斜めに)横切って; 〘海〙…(の航路)を横切って.
2 …に反して, …とは逆に.
flash /flæʃ/
〖語源は「どっと流れる水」〗
動詞~es /-ɪz/ ; ~ed /-t/ ; ~ing
自動詞
1 〈物が〉ぴかっと輝く, きらめく; 発火する; ぱっとつく(on) (!瞬間的にぱっと光ること)
▸ A red light flashed on and off.
赤い光が点滅していた
▸ A shooting star flashed across the night sky.
夜空を流れ星が横切った.
2 〖~+副詞〗〈画像メッセージなどが〉ぱっと表示される(up, past) (!副詞は場所の表現) ; «…に» 光で合図する «at»
▸ The warning flashed across [on] the screen.
警告が画面に一瞬表示された.
3 〖~+副詞〗〈車時などが〉さっと通りすぎる (!副詞はout, past (…), by (…), through …など) ; ぱっと現われる
▸ A car flashed past [by].
車がまたたく間に通りすぎた.
4 〈考え映像記憶などが〉【心などに】ぱっとひらめく, ぱっと浮かぶ «through, into, across»
▸ A question flashed across [through] his mind.
ある疑問が彼の頭をよぎった
▸ My life flashes past my eyes.
人生が眼前を通りすぎていく[走馬灯のように流れる] (!死を前にしてさまざまな思い出が浮かぶ様子) .
bugle1 /bjúːɡ(ə)l/
名詞
C〘楽〙(軍隊の)らっぱ〘trumpetに似た楽器〙.
動詞
自動詞
らっぱを吹く.
maiden /méɪd(ə)n/
名詞C
1 ⦅文⦆未婚の若い女性, 乙女.
2 〘クリケット〙無得点のオーバー(maiden over).
3 〖しばしば形容詞的に〗(競馬で)未勝利馬(の).
形容詞比較なし〖名詞の前で〗
1 はじめての
▸ on one's maiden voyage [flight]
処女航海[飛行]で.
flee /fliː/ (!fleaと同音)
〖語源は「飛んで逃げる(fly)」〗
名flight2
動詞~s /-z/ ; fled /fled/ ; ~ing
自動詞
1 ⦅書⦆ «場所危険などから/…へ» (すばやく)逃亡する, 逃れる «from/to, into»
▸ My family were forced to flee from our home in Iraq.
家族はイラクの家から避難せざるをえなかった.
2 〈時間が〉過ぎ去る; 〈ほほえみなどが〉(たちまち)消える.
他動詞
〈場所災害など〉から逃げる; …を逃避する.
victim /vɪ́ktɪm/
〖語源は「いけにえの動物」〗
動victimize
名詞複~s /-z/ C
1 (犯罪災害病気境遇などの)犠牲者, 被害者; (悪意などの)えじき
▸ an innocent victim
罪のない犠牲者
▸ crime victims≒victims of crime
犯罪の犠牲者
▸ flood victims
洪水の被災者
▸ AIDS victims
エイズ患者
▸ a victim of fraud
詐欺の被害者.
2 〘宗〙(神への)いけにえ, 犠牲(sacrificial victim).
quiver1 /kwɪ́vər/
動詞~s /-z/ ; ~ed /-d/ ; ~ing /-v(ə)rɪŋ/
自動詞
1 〈人声が〉【怒り興奮感動などで】かすかに震える «with»
▸ He quivered with emotion.
彼は感動のあまり震えた.
2 〈物が〉かすかに揺れる, 振動する
▸ The poplar leaves quivered in the breeze.
ポプラの葉がそよ風を受けて揺れた.
他動詞
…を震わせる, 震動させる, 揺れさせる.
sèlf-sáme
形容詞比較なし
⦅文⦆〖名詞の前で; the/this ~〗まったく同じ, 正にその (!sameの強調形) .
矢内原忠雄訳: 50) 老巧の熊谷が霜置く頭に振り翳したる白刃は、これまであまたたび人の玉の緒を絶ちし刃(やいば)であった。しかし彼の猛き心も砕け、我が子が今日の初陣に貝鐘諾共に先駆けしたる姿も目のあたり映じて、武夫の強き腕も戦いた。
51
私の訳:熊谷は彼のすべての嘆願は無駄であったと悟り、そして、味方の近づいてくる足音を聞き、彼は叫んだ。「あなたがもし討たれるとしたら、あなたは私よりも卑しい者の手により命を落とすからもしれない。おお神よ! 彼の御霊を受け取り給れますよう。
entreaty /ɪntríːti/
名詞複-ies
UC⦅かたく⦆嘆願, 懇願, 哀願
▸ make entreaties
(重ね重ね)嘆願する.
comrade /kɑ́(ː)mræd|kɔ́mreɪd/
名詞C
1 ⦅ややかたく⦆(苦楽を共にした)仲間, 僚友, 同僚 (!通例男性)
▸ a comrade in arms
戦友.
exclaim /ɪkskléɪm, eks-/
〖ex(外へ)claim(大声で呼ぶ)〗
動詞~s /-z/ ; ~ed /-d/ ; ~ing⦅書⦆
他動詞
〖直接話法〗…と叫ぶ(→say他動詞1a語法); 〖~ that節/wh節〗〈人が〉(驚いたり怒ったり興奮して)…ということ[…か]を突然叫ぶ
▸ “I can't believe it!” Ann exclaimed.
「信じられないわ」とアンは叫んだ.
自動詞
«…を見て[聞いて]/…について» (驚いたり怒ったり興奮して)突然叫ぶ «at/over» ; 【驚き喜び恐怖などで】叫ぶ «in, with»
▸ exclaim at the beautiful scene
その美しい光景に感嘆の声をあげる.
ignoble /ɪɡnóʊb(ə)l/
形容詞
1 ⦅文⦆〈考え行為などが〉恥ずべき, 不名誉な; 下品な, 下劣な(↔noble).
2 ⦅古⦆(生まれ身分などが)卑しい.
mayst /meɪst/
動詞
⦅古⦆〖thouを主語として〗mayの直説法二人称単数形.
overtake /òʊvərtéɪk/
〖over(超えて)take(取る)〗
動詞~s /-s/ ; -took /-tʊ́k/ ; ~n /-téɪk(ə)n/ ; -taking
他動詞
1 ⦅主に英⦆〈乗り物人など〉を追い越す, 追い抜く
▸ The fighter jets overtook the planes in front of them.
ジェット戦闘機は前方の飛行機を追い越した.
2 〈人物が〉(規模性能数量などで)〈相手〉に勝る, …をしのぐ
▸ Britain was overtaken economically by the U.S.
英国は経済的に米国に追い越された.
3 ⦅文⦆〈疲労感情不幸などが〉(突然に)〈人〉を襲う; 〖be ~n〗 «…に» 見舞われる «by»
▸ a family overtaken by tragedy
悲劇に見舞われた家族
▸ beovertaken by events
(急な状況の変化で)〈人考え対策などが〉もはや役に立たなくなる, 手遅れになる.
infinite /ɪ́nfɪnət/ (!強勢は第1音節)
〖in(打ち消し)finite(限りある)〗
形容詞比較なし
1 〈物などが〉莫大(ばくだい)な, 際限のない, 無数[無限]の, 数え[計り]切れない(↔finite)
▸ an infinite number of stars
無数の星
▸ infinite possibilities
無限の可能性.
2 〈時間空間などが〉無限の, 果てしない
▸ The universe is infinite.
宇宙は果てしない
▸ (an) infinite space
無限の空間.
3 〘数〙無限の
▸ an infinite series
無限級数
▸ infinite decimals
無限小数.
4 〘文法〙不定(形)の.
名詞
1 〖通例the ~〗無限のもの; 無限の時間[空間].
2 〖the I- (Being)〗神.
thou1 /ðaʊ/
代名詞
⦅古詩方言⦆〖二人称単数主格〗なんじは (!(1)宗教的詩的表現などに見られる. (2)所有格はthy, thine, 目的格はthee, 所有代名詞はthine. (3)複数形はye, you. (4)thouを主語とする動詞は語尾に-st, または-estが付き, are, have, shall, will, wereはそれぞれart, hast, shalt, wilt, wast [wert]となる) .
矢内原忠雄訳: 51) 再び落ちさせたまえと願いしも、敦盛(あつもり)聴かず、かつ味方の軍兵の近づく足音を聞いて、彼は叫んだ、「今はよも遁(のが)し参らせじ、名もなき人の手に亡(うしな)われたまわんより、同じうは直実(なおざね)が手にかけ奉りて後の御孝養をも仕(つかまつ)らん。
52
私の訳:その瞬間、太刀は空中で閃いた。それが振り下ろされた時、若武者の血で太刀は赤く染まっていた。
adolescent /æ̀dəlés(ə)nt/ /⦅強勢移動⦆/ (!-sc-は /s/ )
形容詞比較なし〖通例名詞の前で〗
1 青年期の; 若々しい〈人〉; 青年(期)に関連した, 青年期に特有の
▸ an adolescent boy [male]
青年男子.
2 ⦅くだけた話⦆子供じみた, 未熟な〈大人言動など〉.
名詞
C⦅かたく⦆青年期の人, 青年 (!通例12歳から18歳くらい; →child類義) ; 子供じみた人.
矢内原忠雄訳: 52) その瞬間大刀空中に閃き、その下るや刃は若武者の血に染みて紅であった。
53
私の訳:戦争が終わった時、我々は勝利して我々の兵士が帰還するのを見た。しかし、彼(熊谷)はもはや名誉、あるいは、名声に少しも関心がなくなった。彼は彼の軍歴を捨て去った。そして、彼の頭を剃り、僧衣を纏い、彼の残りの生涯を神聖なる巡礼に捧げた。そして彼は浄土がある(と言われる)西方に彼の背を決して向けなかった。浄土は魂の救済が到来するところであり、太陽が毎日、彼の休息のために急ぎ向かうところである(と伝えられている)。
疑問点
we find our soldier returning in triumph: で、soldierは、soldiersと複数が正しいかもしれない
whither the sun hastes daily for his rest.で、hastesの意味がはっきりしない。「急ぎ」という名詞の意味しかない。動詞として使われているように見える。動詞のようにして訳したが辞書にはそのような使い方はない
renounce /rináʊns/
〖語源は「抗議する」〗
動詞~s /-ɪz/ ; ~d /-t/ ; renouncing
他動詞⦅かたく⦆
1 (公式に)〈権利地位所有物など〉を放棄する(give up)
▸ renounce one's right [claim] to an inheritance
相続権を放棄する.
2 〈考え思想など〉を捨てる, 断念する
▸ renounce war [violence]
戦争[暴力]を放棄する.
3 〈人など〉との関係を断つ, …と絶交する.
自動詞
1 〘法〙権利を放棄する.
2 〘トランプ〙(場札と)別種の札を出す.
don2
〖do onの短縮形〗
動詞~s; ~ned; ~ning
他動詞
⦅かたく⦆〈帽子コートなど〉を着用する(↔doff).
garb /ɡɑːrb/
名詞U⦅かたい書⦆
1 服装, 身なり〘特に職業を表すもの, 奇異なもの〙.
2 外観, 外形.
動詞
他動詞
⦅書⦆〖be ~ed in A〗Aの服装をする.
whence /(h)wens/ (!⦅かたく/古⦆)
副詞比較なし
1 〖疑問副詞〗どこから, いずこから(from where); どういうわけで, なぜ
▸ Whence did you come?
あなたはどこから来たのか(≒Where did you come from?)
▸ Whence such an appetite?
この食欲はどこから出てくるのか (!動詞comesが省略されている) .
2
a. 〖関係副詞; 制限用法〗(そこから)…する(ところの)(→which 3文法)
▸ Return the fish to the sea whence they came.
魚をもと来た海へ戻してやれ(≒… the sea which they came from.).
b. 〖先行詞を含む用法〗(そこから)…するところ(→that代名詞6文法)
▸ With a swift turn the boy disappeared whence he had come.
くるりと回って少年はもと来た方へ姿を消した.
c. 〖非制限用法〗(そして)そこから(where); そのために, そのことから(→which 4文法)
▸ The girl went to California, whence she sent postcards.
少女はカリフォルニアに行き, そこから絵葉書を送った (!補足説明ということを示すためにコンマをwhenceの直前に置く) .
代名詞 (!本来fromの意味も含んでいるのでこの用法を不可とする人もいるが, 一般に広く用いられている)
1 〖疑問代名詞〗どこ
▸ From whence have we derived this profit?
どこから我々はこの利益を得たのか.
2 〖関係代名詞〗…するところの
▸ Tom returned to the country from whence he had come.
トムはもといた国へ帰って行った.
salvation /sælvéɪʃ(ə)n/
→salvage
名詞複~s /-z/
1 U(災難不幸などからの)救済, 救助; (罪罰からの)救い, 魂の救済
▸ Haiti's economic salvation
ハイチへの経済面での救済.
2 C⦅かたく⦆(苦難苦境から)救う人[もの], 救世主.
S-̀Ármy
〖the ~〗救世軍〘キリスト教の布教と慈善事業を行う国際的な団体; ⦅略⦆SA〙.
whither /(h)wɪ́ðər/
副詞
1 ⦅文/やや古⦆〖疑問副詞〗どこへ[に](where); 〖関係副詞〗…する(ところの)(to which).
2 ⦅かたく⦆〖疑問副詞〗…はどこへ向かうのか, …の将来はどうなるのか.
haste /heɪst/ (!-a-は /eɪ/ )
〖語源は「猛烈(fury)」〗
名詞U
1 迅速, 急ぎ(rush1, ⦅よりくだけて⦆hurry) (!目的を持って急ぐこと)
▸ with haste
急いで.
2 あわてること, 性急, 軽率
▸ In her haste to leave, she forgot her handbag.
彼女はあわてて出かけたのでハンドバッグを忘れてしまった
▸ More haste, less speed.
⦅英ことわざ⦆急ぐほどゆっくり; 「急がば回れ」
▸ Haste makes waste.
⦅米ことわざ⦆あわてるとむだができる; 「せいては事を仕損じる」.
in háste
急いで; あわてて(hastily, in a hurry)
▸ leave the office in haste
オフィスからあわてて出て行く.
màke háste
⦅古⦆ «…するのを» 急ぐ(hurry) «to do» .
矢内原忠雄訳: 53) 戦終り熊谷は凱陣したが、彼はもはや勲功名誉を思わず、弓矢の生涯を捨て、頭を剃り僧衣をまといて、日入る方弥陀の浄土を念じ、西方に背を向けじと誓いつつ、その余生をば神聖なる行脚に託したのである。
現代英文訓読法 目次 (新渡戸稲造 武士道もここにあります)
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