2020年5月25日月曜日

武士道 第40講 註その2


原文
31) We admire him as truly great, who, in the menacing presence of danger or death, retains his self-posses sion; who, for instance, can compose a poem under impending peril, or hum a strain in the face of death.



32) Such indulgence betraying no tremor in the writing or in the voice is taken as an infallible index of a large nature―of what we call a capacious mind (yoyu), which, far from being pressed or crowded, has always room for something more.


現代英文訓読法で
31
私の訳:私たちは危険や死に直面した危険な状況下で、なお平静さを保つ人、たとえば、迫りくる危難を前にして詩歌をつくったり、死に直面して鼻歌を歌える人を本当に偉大な人として賞賛する。
admire /ədmáɪər/ (!強勢は第2音節)
〖ad(…に)mire(驚嘆する)〗
admiration
動詞~s /-z/ ; ~d /-d/ ; admiring
他動詞
1 (→respect類義)
a. 〖admire A〗A〈人物など〉を称賛する, Aに感心[敬服]する; Aに感嘆する
▸ I admire her as a person as well as a wife.
妻として人として彼女には頭が下がる
▸ I always admire the way he works with people [his colleagues].
私は彼が人[同僚]と仕事をする際のやり方にいつも感心している.
b. 〖admire A for B〗Bに対してA〈人〉を称賛する
admire him for his talent≒admire his talent
彼の才能を称賛する.
2 〈人が〉〈人景色など〉に見とれる, ほれぼれする
admire a beautiful painting
美しい絵画に見とれる
admire oneself
自分の姿にうっとりする.
admire A from afár
⦅文⦆A〈人〉を密かに慕う.

menace /ménəs/
〖語源は「(危険などが)覆いかぶさること」〗
名詞複~s /-ɪz/ C
1 〖通例単数形で〗 «…に対する» 危険(な物[]), 脅威; U脅し(threat) «to»
▸ Cybercrime has become a new menace to society.
ネット犯罪が社会の新しい脅威となっている
▸ There was a hint [a sense, an air] of menace in her remarks.
彼女の言葉には脅しととれるものが含まれていた.
2 ⦅くだけて⦆〖通例単数形で〗やっかい[迷惑]な人[](nuisance)
▸ That boy is a menace!
あの子は困り者だ.
3 ⦅英⦆〖~s〗〘法〙脅迫, 恐喝
▸ demand money with menaces
脅迫してお金を要求する.
動詞
他動詞
⦅かたく⦆ «…で» …をおびやかす, …に脅威を与える; …を脅す, 脅迫する(threaten) «with» .
自動詞
⦅かたく⦆脅す, 脅迫する.

impending /ɪmpéndɪŋ/
形容詞
⦅かたく⦆〖通例名詞の前で〗すぐ起ころうとしている[起こりそうな]〈(悪い)出来事〉; 差し迫った〈危険など〉
▸ a sense of impending doom [disaster]
迫り来る破滅[災難]の予感.

peril /pér(ə)l/
〖語源は「挑戦すること」〗
名詞複~s /-z/
1 U⦅かたく/文⦆(生命を脅かすような)危機, 危険
▸ put one's life in peril
命を危険にさらす
▸ be in peril (of A)
(A〈絶滅など〉の)危険にさらされている (!be in danger (of A)の方が一般的) .
2 ⦅文⦆〖通例the ~s〗危険, 脅威; 危険(), 問題
the pleasures and perils of writing and publishing
ものを書いて出版することの喜びと危険性.
at one's (own) péril
自分の責任において; 危険を冒して.
動詞~s; ~ed, ⦅英⦆~led; ~ing, ⦅英⦆~ling
他動詞
⦅古⦆〈生命〉を危険にさらす(imperil).

矢内原忠雄訳 改: 危険もしくは死の脅威に面しても沈着を失わざる者、例えば差し迫る危険のもとに詩を誦(よ)み、死に直面して歌を吟ずる者、かかる人は真に偉大なる人物として吾人の賞嘆するところである

矢内原氏の訳では、この31,32を一つの文章にしている。

矢内原忠雄訳: 31,32合同) 危険もしくは死の脅威に面しても沈着を失わざる者、例えば差し迫る危険のもとに詩を誦(よ)み、死に直面して歌を吟ずる者、かかる人は真に偉大なる人物として吾人の賞嘆するところであり、その筆蹟もしくは声音従容としてなんら平生と異なるところなきは、心の大なることの何よりの証拠であるーー吾人はこれを「余裕」と呼ぶ。それは屈託せず、混雑せず、さらに多くをいるる余地ある心である。


32
私の訳:書や声に何の動揺もみせないこのような心の寛大さ一私たちはそれを「余裕」と呼んでいる一はその人の大きな人間性の確実な指標として受け取られる。それは決して圧しつぶされず、混乱せず、いつもより多くのものを受け入れる余地を保っている。

indulgence /ɪndʌ́ldʒ(ə)ns/
名詞
1 U «…に» ふけること; «…を» ほしいままにすること «in» ; C道楽, 楽しみ
▸ one's indulgence in sweets
甘い物を好きなだけ食べること
▸ life's little indulgences
人生のささやかな楽しみ.
2 U⦅かたく⦆ «…(すること)における» 甘やかし, 寛大 «in (doing
▸ beg A's indulgence
Aのご寛恕(かんじよ)を乞う.
3 〘カトリック〙U免罪, 免償; C免罪符.
4 U〘商〙支払いの猶予.

infallible /ɪnfǽləb(ə)l/
形容詞
1 常に正しい, 誤ることがない
▸ No one is infallible.
誤りを犯さない者はいない.
2 〈効果方法などが〉確実な, 必ず効く.

betray /bɪtréɪ/
〖語源は「(敵に)引き渡す」〗
動詞~s /-z/ ; ~ed /-d/ ; ~ing
他動詞
1 〈人信頼など〉を裏切る(deceive); 〈約束〉を破る; 〈秘密〉を漏らす
betray a friend
友人を裏切る.
2 «…に» 〈人国〉を売る, 密告する; 〈人国〉の秘密を漏らす(reveal) «to»
betray one's country to the enemy
祖国を敵に売る.
3 〈方針信念など〉を捨てる
▸ I betrayed my ideals to get elected.
選挙に勝つために私は今までの理想を捨てた.
4 〈表情声などが〉(うっかり)〈欠点無知内心など〉を漏らす, 暴露する; 〈物事が〉〈事実存在など〉を示す(give away) (!進行形受け身にしない)
▸ His voice betrayed his fear.
彼の声には恐怖心が表れていた
▸ Her face betrayed nothing.
彼女は無表情だった.
5 〈異性〉を誘惑する.
6 〈体が〉〈人〉のいうことをきかない.

capacious /kəpéɪʃəs/
形容詞
⦅かたく⦆〖通例名詞の前で〗広々とした〈部屋など〉, (物が)多く入る, 収容力のある(roomy).

矢内原忠雄訳 改: 32) その筆蹟もしくは声音従容としてなんら平生と異なるところなきは、心の大なることの何よりの証拠であるーー吾人はこれを「余裕」と呼ぶ。それは屈託せず、混雑せず、さらに多くをいるる余地ある心である。




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